婚活を諦めた

婚活を諦めた

去年の中頃から約半年間、某ネット婚活サービスに登録し、月2人ほどのペースで女性会員の方とお会いしてきましたが、あまりの不毛さに嫌気が差し、しばらくお休みすることにしました*1


30歳を何年も超えて価値観が凝り固まった中、それまでの人生で何の接点もなく、若々しい魅力も感性も失った中年ふたりが出会い、そこから男女の関係に発展するということが、いかにあり得ないことなのか。

諦めの理由はいくらでも挙げることができますが、結局のところ、このひとことに尽きます。まだ、趣味のサークルなどで関心や空間を共有し、そこから発展するほうが、可能性のある話のように思えます。

人間、歳をとればとるほど柔軟性が失われ、新しいことを始めるのが難しくなりますが、人間関係も同じなのでしょう。

世の中には、出会ったその日に異性を虜にしてしまうような、魅力に満ちあふれた方々もおられますが、そんな人間が婚活サービスを利用するまでに堕ちてくるハズもありません。そうでない我々凡人は、手間をかけて同じ時間と場所を共有し、親しみを育み、徐々にお互いの距離を縮めていくという方法が、遠回りなようで結局のところ一番の近道なのかもしれません。



アラサー・アラフォーが習い事に走る心境を実感できた

というわけで、今後は当面、出会いは二の次三の次とし、これまで婚活サービスや女性との食事に使っていたお金で、新しい趣味でも始めようと思っています。いまのところ、

辺りを考えており、ヨガはもう入会済みです。将来的な出会いの可能性も考え、女性も参加していそうな趣味を選びはしましたが、この半年の出会い自体を目的とした活動の不毛さにすっかり疲れ果ててしまったので、まず、習い事を楽しみたいと思っています。


それにしても、こうして独身中年の身になってみると、独身アラサー・アラフォーが習い事に走る理由が、よくわかります。結局、暇なんですよね。

若いころにハマったオタク・サブカル系趣味は、若者向けに造られているので感情移入が難しかったり、身体的についていけなくなったり、同年代の仲間が居なくなったりで楽しむことが難しくなる。友達や同僚は結婚したり、恋人がいたり、仕事があったりでそれぞれ忙しく、昔のように頻繁に会えるわけでもない。そうなってくると、土日の居場所に困るんですよね。

そんな人たちが、人生の彩りを求め、お稽古ごとに集まってくる。若い頃は、そんな中年を「自分で好きなことも見つけられない哀れな人たち」と思っていましたが、いざ自分が同じ立場に立たされてみると、そうなってしまう理由がよくわかりました。加齢による身体と精神の衰えは、「活動時間」や「脳内麻薬分泌量」の衰えにも繋がり、「楽しむこと」「好奇心」といった、若い時代は何も考えなくても自然に沸き上がっていた、あの感情と感覚をも奪い去ってしまうんですね。


今後、独身中年が増加していく中で、こうした習い事ビジネスは、「居場所」としてますます必要とされ、成長していくのではないでしょうか*2

つづく

*1:月謝ン万円の結構本格的なサービス。同時進行していた合コンなどの活動も含めれば、月5人ほどの女性と新しく出会っていたと思います。

*2:お稽古ごと以外の独身中年の居場所としては「仕事」が考えられますが、現実的には、すべての人々が仕事にやり甲斐を感じ、楽しめる世の中というわけでもないでしょう。