私に伴侶はいないけれど

恋人ができた…と思ったら、たった数週間で別れることになった。

恋人が別れたがっていることは、細かい行動の変化でわかる。会っていてもどこか素っ気なかったり、メールの頻度が減ったり、約束をドタキャンされたり。これまで付き合ってきた女性で、この予兆が外れたことは一度もない。今回の場合もそろそろ来るかと思っていたら、案の定。


今回の彼女は、別れの理由を最後に本音で教えてくれたのが、本当にありがたかった。これまで私が付き合ってきた女性たちは、メールで突然別れを告げてきて、理由を聞いてもなにも教えてくれず別れるの一点張り。二度と音信がつかなくなるケースがほとんどだった*1。これについては、心から彼女に感謝したい。おかげで、自分のどこに不手際があったのか分からず原因を探して思い悩むという、失恋後特有の、あの悶々とした最悪の日々を送らずに済んだ。


別れの理由は私の恋愛観から見ればあり得ないものだったが、彼女から見れば私の恋愛観こそがあり得ないものと映っていたハズなので、そもそも最初から続けていくことが無理な二人であったことはすぐに納得できたし、別れとしてはとてもよい別れ方だったと思う。


行きつけの飲み屋で、仲間たちに失恋の愚痴をこぼす。時に自虐ネタ的に、時に怒りを交え、失恋を肴に恋愛談義を交わす。とても楽しい。正直、別れた彼女と一緒にいたときより、よっぽどに。私はアラフォーにもなって伴侶を持たない身だが、友達には本当に恵まれていると再認識した。本当に、ありがたかった。

私はこれまで、恋人には友人に無い異性特有のロマンチックさのようなものを求めてきた。だから、友人としては見れても異性としては見れない女性について、恋人にすることは考えられなかった。しかし、こんな素晴らしい時間を共に過ごせる「友人」であれば、異性としての魅力など取るに足らない問題なのではないか。そんなことを考えた。

まぁ移り気な私のことだから、失恋の傷が癒えた1ヶ月後には、全然違うこと言っているのかもしれないけれど。

*1:世間ではこれが普通なのか、彼女たちに特別誠意がないのか、私の不徳なのかはよくわからない。