書いたな!俺の前で!脱オタの話を!
これは明確になぜこうなったかという根拠があって、2012〜3年ごろオタク界で割と有名だった「脱オタクファッションガイド」というHPがありまして、そこではオタクに見られないファッションとしてチノパンやデニムシャツが鉄板アイテムとされていたんですよね pic.twitter.com/Nw1mbAYe2x
— 止れ (@Re_Tomare) 2023年7月10日
↑2012-2013年ごろよく見かけたチノパンデニムシャツコーデはWebサイト『脱オタクファッションガイド』の影響だというのだけれど、端的に言ってこの発言はまちがい。確かに『脱オタクファッションガイド』は脱オタサイトとして割と有名なサイトで書籍化までされたりもしています。
ただこのサイトの全盛期は2004年前後。最初の書籍化は2005年。改訂版が2009年(参照)。サイト自体は2020年末まで存在してはいたものの長いこと更新ゼロで、2005年のコンテンツへのリンクのみが残っていた状態。これはインターネットアーカイブで魚拓を確認することができる↓。
web.archive.org
2020年12月11日の魚拓。次の2021年1月26日の魚拓は403 Forbiddenになっており、この時期にサイト閉鎖されたことがわかる。
ですので2012-2013年ごろのチノパンデニムシャツコーデが『脱オタクファッションガイド』の影響ということはあり得ません。この時期『脱オタクファッションガイド』からは新規コンテンツの発信自体が行われていなかったので。
さらに言うならチノパンデニムシャツコーデはこの時代のいわゆる「量産型大学生」の定番ファッション。オタクや工学部に限らず当時都内にはこのコーデの大学生がウヨウヨしていた。なのでこのファッションを「オタクファッション」の文脈で語ること自体がそもそもまちがい。単なる当時の流行若者ファッションです。
ツイッターID@Re_Tomare「止れ」さんに恨みがあるわけでは全然ないし、アカウント自体初見の方でたまたまおすすめツイートを見てしまっただけなのだけれど、これはあまりにも事実と異なった内容なのでかつて『脱オタクファッションガイド』を読み込み脱オタを実践した当事者として突っ込んでおく。止れさんの発言を私のおすすめツイートに上げてきた、イーロン・マスクを恨んでください。悪しからず…
しかしインターネット、こうした正しくない情報が断言されバズることでみんな信じ込んでしまい「正史」として流通している事例、たくさんあるんだろうな。訂正記事はネタ元より読まれないものだし。私のこの記事も例外ではなく。
ちなみに『脱オタクファッションガイド』に盗作騒動があったのは、当時を知る人間には有名な話。id:kanose 村長の当時の記事が残っていた↓。
kanose.hateblo.jp