男女間に圧倒的なモテ格差が存在するのは事実だが、「女性を傷つけない恋愛的アプローチ」のテクニックは存在する。非モテ男性は恋愛工学ではなくこちらを学ぶべき。

男女間モテ格差は確かに実在する

note.mu

「モテ」とは、どのような状態を指すのだろう?私は「モテ」を「自分からなにもしなくても複数の異性が言い寄ってくる状態」と定義しているが、これは一般的な定義とそれほどかけ離れた定義ではないと思う。

そうした定義で言うのなら、確かにすもも氏が言うように、女性の方が男性よりもはるかにモテるのは間違いない。それは恋愛においてアプローチは男性側から行うものだというジェンダーロールが存在するからでもあるし、一旦妊娠すると年単位で次の子を作れなくなる女性と、複数の女性を同時に孕ませることが可能な男性の繁殖戦略の違いという、男女の生物学的本能の違いでもある。


実際、私はこれまで40数年の人生の中で8人の女性との交際を経験してきたが、全員、自分からアプローチをかけて付き合うことになった相手である。告白どころか女性の方からアプローチをかけられた経験すら人生で1度もない。私は自分のことを非モテではないと思っているが、かといってモテだと考えているわけでもない。女性から言い寄られた経験が、人生で1度もないからだ。私のような男性は決して特殊な例ではなく、極々一般的な存在だろう。


なぜ、女性からモテるわけではない私でもそれなりに女性と付き合えてきたのかといえば、単純にアプローチしまくっているからである。私は少しでもいいなと感じた女性に出会うと、とりあえず誰でも食事や映画に誘ってみる。まず相手の事を知らないと、それ以上好きになれる相手かどうかすら分からないからだ。そうして仲良くなって結果的に付き合うようになる相手もいれば、特に何もなく終わる相手もいる。デートの誘いにすら応じてもらえず、けんもほろろで終わることもある。そうして試行を重ねるうちに経験値が溜まり、女性の扱いもだんだん上手になっていく。「モテ」でも「非モテ」でもない一般的な男性は、こうして恋愛に習熟していくのが普通だろう。


女性へのアプローチの数だけは、私は一般的な男性より相当多いと思う。モテないのであれば、異性が寄ってきてくれないのであれば、自分から寄っていけばいいのである。

無論、自分から行ったからといって上手くいく保証はどこにもない。成功率も、個人の資質により天と地ほど大きく違う。いくら努力しても全く成果が上がらない、そうした人間が実在する不平等も残酷な現実だろう。しかし、私のように黙っていてもモテるわけではない人間が恋愛をしようと思ったら、アプローチの試行回数を重ね、その中で恋愛の技術を磨いていく以外に方法はないのである。


駄目なのは「ナンパ」ではなく、「迷惑なナンパ」

↑に書いたような私の行動を、ナンパ的だとして嫌悪する向きもあるだろう。しかし、ナンパは単なる出会いのキッカケのひとつに過ぎない。そこから継続した関係性を構築できるか否かは、その後のお互いの性格の相性や努力にかかっているし、実際私はクラブナンパがキッカケで付き合った女性と、その後8年間誠実な交際を続けたこともある*1

駄目なのはナンパそのものではなく、相手が嫌がっているにも関わらずしつこく誘ったり、経歴を偽って相手を騙しセックスした瞬間に態度を豹変させヤリ捨てるなどの「迷惑なナンパ」だろう。要は相手を傷つけないよう慎重に、誠心誠意愛情を込めてナンパすればよいのである。恋愛工学にテクニックとして有効な部分があることを私は認めているが、アレが駄目なのは女性に対する敬意と尊重がまったく存在せず、数をこなすことが目的となってしまっている点だ。


相手を傷つけないよう恋愛的アプローチを行う技術は存在する。すもも氏ら非モテの多くは恋愛技術というとなぜか一足飛びに女性を人間とも思わない恋愛工学のような数をこなすだけのナンパテクに話が飛んでしまうが、「純愛」と「恋愛工学」の間には、無限のグラデーションが存在する。

ナンパテクから有効な技術だけを盗み、それを使い誠心誠意女性と接すること。相手を傷つけないよう加害性を抑えた恋愛的アプローチを行う技術を学ぶこと。すもも氏ら恋愛に悩む非モテ男性の方々が進むべきは、こちらの道なのではないだろうか?



ちなみに

黙っていても異性が寄ってきて恋愛ができる人間の割合は、男性では上位1~2割、女性では7~8割程度だと私は考えている。それ以外の人間が恋愛をしようと思ったら、アプローチの試行回数を増やすしかない。

そしてこの試行すら「ハラスメント」とされてしまうような風潮には、私は大反対である。それでは極一部の恋愛強者以外は、特にジェンダーロールとしてこちらからのアプローチを期待されている男性のほとんどは、恋愛をすること自体が不可能になってしまうだろう。

加害を恐れてアプローチに委縮するのではなく、アプローチの加害性を抑えること。そのためのテクニックを習得すること。「アプローチする側」である男性の恋愛においては、このことが非常に重要なのである。


(↓につづく)
ta-nishi.hatenablog.com

*1:このブログでよく話題に上がる「例の彼女」である