非実在サイゼリヤ
サイゼリヤ問題は疑似問題である。初手デートでサイゼリヤに連れていった男、連れていかれた女。そんな男女は実在しない。そんなことは自身のこれまでの人生における現実のデート体験を思い返してみれば簡単にわかることだろう。わからないというのであれば、それは貴方がこれまでの人生で1度も異性をデートに誘ったことがなく、誘われたこともない非モテであるというだけだ。
よかった、初手サイゼリヤデートで傷つけられた女の子はいなかったんだ…
実在しない屏風の虎、初手サイゼリヤデートという虚構。そのような虚無に本気(マジ)になり、「オトコの試し行為キモい」「サイゼリヤで喜ばないオンナ性格ワルイ」などと分析に見せかけた主観的お気持ちをぶつけ合う無限のジェンダー不毛地獄。それが過去10年間の永きに渡りインターネット上で繰り広げられてきたサイゼリヤ戦争である*1。
このような架空の妄想から得られるものなど何もない。事実この議論に参加する者たちは異性への感情的罵倒に終始するばかりで「それではどこの店を初手デートに選択するのが最適解なのか?」という真に必要とされる生産的議論について何も語らない(非モテだからだろう)。誰も語らない(非モテだからだろう)。
いまの私たちに必要なのは非生産的な妄想ではなく、現実に私たちがどのような店を初手デートに選び、選ばれ、その場所でいかにしてラブを勝ち取り、あるいは勝ち取れなかったのかという事実にもとづいた物語であろう。そうした事実の集積こそが集積だけが、「それではどこの店を初手デートに選択するのが最適解なのか?」というこの哲学的難題に対する輝かしい回答としてそのおぼろげな輪郭を私たちの前に露わにしてくれるのである。ビバ、集合知。
そう考えた私はここに実際に私が初手デートでよく使う、「たにしのいい店やれる店10」を大公開し、この不毛な戦争に終止符を打つことにし…
ようと思ったのだが、それをここで公開すると今まさにこのブログを見ているかも知れない現実に私がデートに誘った素敵な女性たちにいろいろと気まずい想いをさせてしまいかねないかねないことにふと気付く。そうか、だからみんな「真実」を語れないのか。だから戦争は終わらないのか。大人なんて!!
…というわけで不定期開催オンラインバー「#Barたにし」、昨晩は「サイゼリヤ問題を実体験ベースで語り合う」をテーマに開催しました。めちゃくちゃ楽しかったです。ちょくちょく不定期にTwitterスペースで開催してるんで、みなさん遊びに来てください。
サイゼリヤ問題を実体験ベースで語り合う会、19:00からこちらです。 #Barたにし https://t.co/ywRSbPDcMC
— Ta-nishi (@Tanishi_tw) 2022年2月10日
話の枕として私の立場を書いておこうかな。 pic.twitter.com/iWHj1WJVzY
— Ta-nishi (@Tanishi_tw) 2022年2月10日
まとめ
- サイゼリヤデートが当たり前になって一番困るのはそれで稼いでいるパパ活女子や風俗産業。彼・彼女たちが性的資本のダンピングにブチ切れているのが炎上の本質。4℃問題と同じ構造。
- 飲み会で女の子と知り合うじゃないですか。次の一手でお食事デートに誘うじゃないですか。でもまだ関係が薄いから相手の好みがわからない。そこにはマルクスで言うところの命がけの飛躍が必要になるんです。
- 命がけの飛躍をするな。
- 初デートでロブション。
お疲れさまでした。
*1:35歳の男性にデートでサイゼリ"ヤ"に連れて行かれた女性のtogetterまとめが何故炎上したか - Togetter (2012) がすべての始まりだった